「つらい心持ち、申し訳ない」=最高検幹部、会見で謝罪―袴田さん捜査検証
「つらいお心持ちで日々を過ごされてきた。大変申し訳ない」。26日、記者会見で袴田巌さん(88)の捜査などの検証結果を明らかにした最高検の山元裕史次長検事は冒頭、袴田さんと姉のひで子さんに謝罪した。会見は1時間超に及び、時折身ぶりを交えながら話した。
山元氏は「客観的な事実関係をなるべく明らかにしたつもりだ。それについて検察としての意見を述べた」と説明。再審判決で、捜査機関による証拠捏造(ねつぞう)が認定されたことを問われると「袴田さんを犯人視していないが、捏造はないと主張してきた検察官の立証活動に問題はなかった」と強調した。
検証結果では初動捜査の不備も指摘された。ある検察幹部は「忠実な捜査を徹底しなければいけない」と自らを戒めた。別の幹部は「昨今、検察に対して逆風が吹いているのは確かだ。国民に信頼されるには真摯(しんし)に捜査を尽くしていくしかない」と語った。
[時事通信社]
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