早期のガザ停戦期待=シリア暫定政府には警戒感―駐日イスラエル大使
イスラエルのコーヘン駐日大使は24日、パレスチナ自治区ガザにおけるイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦と人質解放を巡る交渉は「過去数カ月よりも合意の可能性が高まっている」と述べ、早期妥結に期待を示した。東京都内で時事通信のインタビューに応じた。
ネタニヤフ首相が23日、国会で「ある程度の進展」に言及したことについて、コーヘン氏は「首相は普段、交渉に絡む発言をしない」と指摘。異例の前向きな発言だったと示唆した。
停戦後のガザ統治に関し、「イスラエルは、ガザを統治するつもりも再入植するつもりもない」と強調した。ただ、奇襲攻撃の再発を防ぐため、監視を続けることになると語った。
イスラエルは10月、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁止する法案を可決。ガザ市民への支援が滞ることが懸念されているが、コーヘン氏は、世界保健機関(WHO)など国連機関を列挙し、支援の代替は可能だと主張した。
他方、長年敵対してきたシリアのアサド政権崩壊を「良い知らせだ」と歓迎。ただ、国際テロ組織アルカイダ系組織を前身とする「シャーム解放機構」(HTS)が主導する暫定政府について、「(イスラム過激主義の)イデオロギーは一夜にして変わることはない」と警戒感をあらわにした。
[時事通信社]
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