2024-12-21 21:40スポーツ

気持ちぶつけて別格演技＝鍵山、親子で頂点に―全日本フィギュア

男子フリーの演技を終えた鍵山優真＝２１日、大阪・東和薬品ラクタブドーム

　フリーを演じ終えた鍵山は、大きな重圧から解放されたかのように、リンクに倒れ込んだ。全日本ではいつも独特の緊張感が漂う。最終グループで世界選手権代表入りを狙う選手らがことごとくジャンプを失敗。嫌な流れが続く中、大舞台を何度も経験してきた２１歳は別格だった。
　冒頭の４回転フリップは高さがあり、美しく着氷。出来栄え点（ＧＯＥ）で、ジャッジ９人中４人が５点満点をつける完成度だった。グランプリ（ＧＰ）ファイナルで失敗した４回転サルコーも成功。完全に流れに乗り「やるべきことは全て出し切れた」。
　勝利に飢えていた。２位に終わったＧＰファイナルでは表彰式後、悔しさで銀メダルを目に触れないようにしまった。「金メダルに対する欲が少しずつ深まってきている。もうすぐ噴火しそう」と気持ちを演技にぶつけてたどり着いた初の頂点。「次につながるいいスタートになる」と自信を深めた。
　父でコーチを務める正和さんはこの大会で３連覇している。いつも冷静な父が号泣しながら祝ってくれた。「本当にうれしかったし、僕が今までぶつかってきた壁も少し乗り越えられそう」。二人三脚で歩んできた努力が報われた。
［時事通信社］

男子フリーで演技する鍵山優真＝２１日、大阪・東和薬品ラクタブドーム

フィギュアスケートの全日本選手権男子で初優勝し、笑顔の鍵山優真＝２１日、大阪・東和薬品ラクタブドーム

気持ちぶつけて別格演技＝鍵山、親子で頂点に―全日本フィギュア

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