ロケット打ち上げ、また延期=カイロス2号機、18日で調整―スペースワン
宇宙開発ベンチャーのスペースワン(東京)は15日、自社の発射場「スペースポート紀伊」(和歌山県串本町)から同日午前11時に予定していた小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げを延期すると発表した。同社は風の影響と説明しており、再打ち上げは18日で調整している。
14日に続き2日連続で風に泣かされることになったが、仕切り直して民間単独では国内初となる人工衛星の軌道投入を目指す。
カイロス2号機は全長約18メートル、重さ約23トンで、3段式固体燃料と液体燃料エンジンなどで構成。小型衛星5基を搭載し、このうち宇宙企業テラスペース(京都府京田辺市)の衛星には、世界平和を祈願する仏像も設置されている。14日は上空の強風により急きょ打ち上げを取りやめた。
初号機は3月13日、発射直後に爆発。予測よりロケットの推力が足りず自律飛行安全システムが作動したためで、スペースワンはシステムの基準を見直すなどして準備を進めていた。
同社はキヤノン電子、IHIエアロスペース(群馬県富岡市)などの共同出資で2018年に設立。小型衛星をロケットで宇宙に運ぶサービスの展開を目指し、30年代には年間30機の打ち上げを目標にしている。
◇「カイロス」を巡る最近の動き
2024年 1月26日 スペースワン、「カイロス」初号機を3月9日に打ち上げると発表
3月 9日 海上警戒区域に船舶が残留したため発射直前に延期
11日 打ち上げを13日に再設定
13日 発射直後に飛行中断措置により爆発、炎上
10月 9日 カイロス2号機を12月14日に打ち上げると発表
12月14日 上空の強風により打ち上げを15日に延期
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