セ・リーグ、大詰めで混戦に=広島が包囲網に屈し大失速―プロ野球2024
セ・リーグ3位のDeNAが日本シリーズを制した2024年シーズン。この下克上は、セの終盤の混戦、特に広島の9月の大失速がもたらしたとも言える。
広島は大瀬良、九里、床田、森下の先発4本柱がしっかりと試合をつくり、堅守でリードを保って接戦を制する形で白星を重ねた。8月20日には貯金を今季最多の14に伸ばし、首位で終盤の9月に突入。6季ぶりのリーグ優勝も見えてきたところだった。
しかし、外国人の早期離脱や長距離砲の不在など、打撃陣の得点力不足は改善されず、その負担は投手陣にじわじわと響いていった。序盤に大量失点を喫するなど、8月まで2点台だったチーム防御率は9月に4点台に悪化。月間20敗で4位に後退した。新井監督は「自分の見積もりが甘かった。『行くぞ』というときに、選手は頑張ろうとしていたが、特に投手が、いけるような体力が残ってなかったのかなと思う」と悔やんだ。
一方、セを制した巨人は終盤、主力投手を広島や阪神にぶつけるよう、先発ローテーションを組んだ。今季、マツダスタジアムでは7月まで1勝と苦戦していた中で迎えた9月10日からの3連戦。それまで日曜の登板が多かった菅野を中8日でカード初戦に据えて3連勝とし、阿部監督は「鬼門と言われたマツダで広島を3タテできたのは、ターニングポイントだったと思う」と振り返った。
2位で終えた阪神も、後半戦から上位チームとの相性の良さなどを考慮して先発陣の登板間隔を調整。広島はその包囲網に屈して勢いを失い、最後はDeNAに3位の座を奪われてしまった。
[時事通信社]
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