身寄りなく、借り上げ寮で生活=仕事転々、生活保護受給も―死亡の高野さん・踏切死亡
死亡した塗装工事会社元社員高野修さん=当時(56)=は北海道出身で、会社の寮で独りで暮らしていた。若い頃に上京して以来、工事や警備の仕事を転々とした。付き合いの深い友人はいなかったとみられ、出身地に暮らす親族らとも長らく疎遠で、身寄りがない状態だったという。
捜査関係者によると、高野さんは2015年2月ごろから同社社長佐々木学容疑者(39)=殺人容疑などで逮捕=らと仕事をするようになった。当初、関係は良好だったが、仕事のミスなどをきっかけに陰湿ないじめが始まったとみられる。
20年ごろに佐々木容疑者らの元を離れ、その後、警備会社で働き始めるまでの約半年間は生活保護で暮らしていた。
だが、22年ごろに再び同容疑者らと関わるようになった。事件当時は塗装会社が借り上げた東京都板橋区のアパート一室で、独りで生活していた。
ある捜査関係者は「作業員宿舎のようなところにいて、ずっといじめられていた。聞けば聞くほどかわいそうだ」と漏らす。別の捜査関係者も「精神的にも肉体的にも、口に出せないほどひどいいじめを受けていた。仕事でも私生活でも追い詰められていたのではないか」と話した。
[時事通信社]
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