燃焼試験中に火災発生＝イプシロンＳロケット―けが人なし・種子島宇宙センター
２６日午前８時半ごろ、鹿児島県・種子島宇宙センターで宇宙航空研究開発機構（ＪＡＸＡ）が行っていた固体燃料ロケット「イプシロンＳ」の第２段の地上燃焼試験中に異常が起き、火災が発生した。ＪＡＸＡは試験を中止し、原因を調べている。けが人はいないという。
イプシロンＳは２０２２年まで運用されていた３段式固体燃料ロケット「イプシロン」の改良型。第２段は打ち上げ能力向上のため、推進薬を１５トンから１８トンに増量したほか、大型の液体燃料ロケット「Ｈ３」の固体補助ロケットと推進薬の材料を一部共通化するなどの変更が加えられている。
昨年７月に秋田県能代市の実験場で、今回と同じ第２段の燃焼試験が行われたが、試験中に爆発事故が起き、試験設備が損傷した。
この事故でＪＡＸＡは、第２段の着火装置の金属部品が燃焼中に溶融、飛散したのが原因と特定。断熱材の強化など対策を講じた上で、２６日午前８時半から約２分間の予定で燃焼試験を開始したが、直後に爆発音とともに炎と煙が上がり、試験は中止された。
ＪＡＸＡはイプシロンＳの初打ち上げ目標を今年度中としていたが、２度のトラブルにより遅れは不可避とみられる。
［時事通信社］
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