プラ条約、国際交渉が開幕=生産規制で意見隔たり
プラスチックによる汚染を規制する国際条約の策定に向けた政府間交渉委員会が25日、韓国・釜山で開幕した。交渉委は12月1日までの会期中、条文案の合意を目指す。プラの生産規制をするかどうかを巡って意見の隔たりがある中、各国が歩み寄れるかが焦点だ。
生産規制に関しては、欧州連合(EU)や海洋プラ汚染の影響を受けやすい島しょ国が、世界一律の目標の下で各国が対策を進め、総量を削減すべきだと訴えるのに対し、経済への影響を懸念する産油国、中国などが反対。日本は一律の生産制限ではなく、リサイクルしやすいプラ製品の設計・製造から廃棄・リサイクルまでを含めた一体的な取り組みの必要性を唱えている。
ルイス・バジャス議長が10月に公表した交渉のたたき台では、生産規制に関する踏み込んだ記述はなく、決着は今回会合での交渉に委ねられた。一方、生産から廃棄物処理までの各段階で、プラ流出対策に取り組むことを締約国に義務付けるほか、製造業者が廃棄・リサイクルまでの責任を負う「拡大生産者責任」の考えを導入することが盛り込まれた。
[時事通信社]
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