初の勲章「自信になる」=吉田、小平以来の500V―W杯スケート
集中力を研ぎ澄ませていた吉田に、好タイムが出た感触はなかった。女子500メートルを滑り終えて記録を見ると、トレードマークの笑顔が浮かぶ。序盤からスピードに乗って自己ベストの37秒74。初めて立った表彰台が一番高い場所となり、「大きな自信になる」。
岩手を拠点に活動してきた21歳。W杯に初参戦した昨季は、帯広での開幕戦でいきなり4位に入って注目を集めた。ただ、その後は経験不足が響いた。連戦でのコンディション調整に苦しみ、中盤以降はトップ10入りすら遠かった。
「いつでもベストの滑りをしたい」と意気込む今季の課題は明確だ。シーズン後半にピークを合わせられるよう、夏場は自転車のトレーニングを増して体力向上に励んできた。
この種目での日本勢の優勝は小平奈緒以来。その第一人者が引退し、吉田は「後に続かなきゃという気持ちはあったが、戦える自信がまだなかった」。まずは最初の勲章を手にした。真価が問われるのは、海外勢が状態を上げてくるこれからだ。
[時事通信社]
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