八角理事長、導きに感謝=北の富士さん悼む角界
北の富士さんの訃報を受け、角界から多くの悼む声が寄せられた。
元横綱北勝海の八角理事長は、長い療養期間を経て、82歳で死去した師匠を思い、「入退院も10回くらい繰り返したのでは。よく頑張ったのではないか。体調が悪くなってから、リハビリもやっていたし」と、しみじみ語った。
北の富士さんの遺志で、亡くなったことは一定の時期まで伏せ、後日に八角部屋でお別れの会を開くことも託されていた。
理事長は北の富士さんの指導を、「褒めて、いい方向に導いてくれた。(小言などを)言わない努力をしてくれた」と振り返る。部屋を持って「褒めて育てることは難しい」と痛感し、「親方だったから、横綱が(千代の富士と)2人できたのでは。がみがみ言う人だったらどうだったか」と思いを巡らせた。
元横綱千代の富士が師匠で、北の富士さんの孫弟子に当たる元大関千代大海の九重親方は、「数多くの関取を育てた先々代は目標でもあり、改めて『九重』の重圧を感じている。理想像に近づけるようにし、それで弔いたい」と決意を新たにした。
北の富士さんは、激励を込めて「稀勢の里を横綱にする会の会長」を自称した。後に昇進を果たした元稀勢の里の二所ノ関親方は、「テレビ越しだが、愛のある解説をしていただいた。厳しさもあったが、期待をしてもらっていることを感じた」と感謝の気持ちを述べた。
[時事通信社]
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