課題、再び浮き彫りに=大の里、4敗で脱落―大相撲九州場所
注目を集めた新大関が痛恨の4敗目を喫した。大の里は、立ち合いで左に動いた隆の勝の強烈な喉輪に体が浮く。中に入られると、なすすべなく土俵下まで追いやられた。
圧倒的な馬力でスピード出世を遂げてきた一方、得意の右差しを封じられた時の対策が課題だった。9月の秋場所では左からのおっつけが光って2度目の賜杯獲得。克服したかに見えた。
今場所では、相撲の引き出しの乏しさが再び浮き彫りに。前日の関脇大栄翔戦も右脇が空き、もろ差しを許した。「きのうから良くない部分が出ている。全て自分に負けてしまった」と漏らした。
阿炎、若隆景に先場所に続いて黒星。隆の勝にも7月の名古屋場所で屈している。苦手の相手をつくってしまうことは今後に向けての懸念材料だ。
トップ並走の2大関と決定的な3差がついた。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、新大関が4敗以上で優勝した例はなく、「(大関陣で)最初に脱落気味になるのは意外」と九重審判長(元大関千代大海)。一年納めの場所で試練を味わっている。
[時事通信社]
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