日本、流れ変えたCK2発=「狭いピッチ」で効果的に―サッカーW杯予選
国歌をかき消すブーイング、ピッチへの乱入者や光線による妨害行為。これぞアウェーという要素は多くあったが、異例だったのはピッチの幅が通常よりも数メートル狭くなっていたこと。当初のタッチラインを消した跡が目に見えて残っていた。
中盤の両翼を生かすサイド攻撃が武器の日本への「対策」とも受け取れた。自陣に引いた中国に守りを固められ、スペースを活用できない展開。「こういう試合だからこそ、セットプレーでの得点が重要になるのは分かっていた」とは板倉。2度のCKが流れを一変させた。
均衡を破った前半39分の左CKは、久保の正確な左足から小川の元へ。続く同ロスタイムには右から。伊東のボールを町田が頭でそらし、遠いサイドの板倉が押し込んだ。練習通りの形で奪った。
2次予選まではセットプレーの得点は少なかったが、最終予選では初戦の中国戦、10月のサウジアラビア戦でもCKから貴重なゴールが生まれている。「狙ったところに蹴れるキッカーがいる」と町田。磨きを掛ければ、この先アジアが相手でなくとも武器になる。
伊東は、逆にピッチが狭いことでCKは蹴りやすかったという。「(狭いピッチに)合わせてプレーするように全体で共有して臨んだ」と森保監督。不利な条件でも、難なく結果につなげるのがこのチームの強さ。気付けばW杯出場権は目前まで迫ってきた。 (アモイ時事)
[時事通信社]
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