グレートバリアリーフ、一部で過去最悪のサンゴ死滅率
【シドニーAFP=時事】オーストラリアのグレートバリアリーフの一部で、観測史上最悪のサンゴの死が確認された。同国の研究機関が19日、発表した。研究者らは、調査対象外の部分でも同様の事態が発生しているのではないかと懸念している。≪写真は、グレートバリアリーフのリザード島周辺で、白化して死んだサンゴ≫
オーストラリア海洋科学研究所によると、12のサンゴ礁を調査した結果、死滅率は最大で72%に上っていた。これは、夏の大規模な白化現象、二つのサイクロン、洪水が原因だという。
同研究所によると、グレートバリアリーフ北部では、造礁サンゴの約3分の1が死滅している所もあった。政府の監視が始まって39年の間でサンゴが「最も大きく減少した年」となった。
世界最大の生きた構造物としばしば称されるグレートバリアリーフは、2300キロメートルにわたる熱帯サンゴの広がりで、驚異的な生物多様性を持つ。
しかし、繰り返される大規模な白化現象が観光の目玉であるこのサンゴ礁の魅力を奪い、かつて鮮やかだったサンゴを病的な白色に変えてしまっている。
今年は、過去8年間で5回目の大規模な白化がすでに確認されている。【翻訳編集AFPBBNews】
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