才木、完全アウェーで快投=国際大会の適性証明―野球プレミア12
不慣れなマウンドとボールに、台湾のファンで埋め尽くされた敵地のスタンド―。国際大会の経験がない投手が苦しみそうな条件はそろっていたが、才木はひょうひょうと六回途中無失点の快投を演じた。
投球動作に入ってもお構いなしに、球場のスピーカーからは台湾応援団の声や音楽が大音量で流れてきた。二回に先頭打者が左前打を放つと、突如として観客が総立ちに。投手へ圧力をかけるような声援の中、続く6番朱育賢には3球ボールが続いたが、才木は「逆に応援してくれてるんかな、くらいの感じだった。楽しんで投げた」。直球で押してフルカウントに持ち込むと、最後は内角を突き見逃し三振。後続の2人も無難に片付けた。
六回に四球と単打で走者をためて2死一、二塁で降板したものの、救援が踏ん張って無失点。井端監督は「いい経験ができたのではないか。ゼロで帰ってきたので100点」。今回が代表初選出ながら、侍ジャパンのエース格になるだけの力を持っている。
登板前日は緊張するどころか、笑顔さえ見せていた。プレミア12の公式球を使ったチェコ代表との強化試合では、フォークの制球に苦しんだが、この日は一回から空振り三振を奪ってみせた。並外れた度胸と技術を示し、国際大会向きの投手であることを印象付けた。(台北時事)
[時事通信社]
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