中国主席、日韓に秋波=トランプ氏復権見据え
【リマ時事】中国の習近平国家主席は15日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせて訪問中のペルーで、石破茂首相や韓国の尹錫悦大統領と立て続けに会談し、2国間関係や経済・貿易協力強化に意欲を示した。対中強硬姿勢を示すトランプ次期米大統領の就任を見据え、中国との間で懸案を抱える近隣国に秋波を送った形だ。
「石破首相は就任後、中日戦略的互恵関係を進めると語られた。称賛の意を表したい」「中韓戦略的協力パートナーシップを推進し、両国民に利益をもたらすべきだ」
石破、尹両氏と個別に会った習氏の口からは、友好を強調する言葉が並んだ。日韓はいずれも近年、対中関係の冷え込みが続いてきた。
習氏は石破氏との会談で、日本産水産物の輸入再開に向けた合意実施を確認。中国での日本人男児襲撃事件を巡って懸念が高まる中、日本人の「安全確保」を約束するなど、一定の歩み寄りがみられた。
尹氏とは、中韓自由貿易協定(FTA)の推進で一致した。尹氏の訪中と、来年秋に韓国・慶州で開かれるAPEC首脳会議に合わせた習氏の訪韓を相互に招請した。
習政権は2017年、在韓米軍の迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」配備問題をきっかけに、韓国への経済報復措置を取るなど態度を硬化。尹氏の台湾情勢を巡る発言や、日米との安全保障協力を強める動きにも神経をとがらせてきた。中韓首脳の対面会談は、22年11月以来2年ぶりだった。
来年1月に米大統領に就任するトランプ氏は、60%の対中追加関税のほか、日韓を含む全ての国からの輸入品に10~20%の関税を課すと主張。習氏は、長らく関係が低迷してきた日韓とも、対トランプ氏では足並みをそろえやすいと判断したもようだ。
[時事通信社]
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