じれずにこじ開けた日本=冷や汗の序盤―サッカーW杯予選
敵地は試合前からサポーターが大挙する異様な熱気に包まれていた。満員で赤く染まったスタジアムは、森保監督が表現した通りの「超アウェー」。アジアを先導する日本への憧れのまなざしを向けながらも、自国を応援する熱狂ぶりはすさまじかった。
雷雨の中でのキックオフ。ぬれたピッチに、日本の守備陣がばたついた。ボールの処理を誤り、板倉が抜き去られる大ピンチ。GK鈴木が好守で救った後も、あわやという場面をつくられ、監督は「耐えなきゃいけないところを耐えたのが大きかった」と振り返った。
日本が落ち着くまで約15分。その後はボールをゆったり動かしながら、じわじわと押し込んだ。先制点は一度GKまで下げて相手を広げ、中央、左と動かしてこじ開けた。約5分後には三笘の左クロスから南野が貴重な追加点を奪った。
かつての宗主国オランダからの国籍変更選手を次々に加える相手の力は未知数だった。球際での迫力や速攻に鋭さはあったものの、成熟度、総合力で日本が上で、「自分たちも戦力には自信を持っている」と遠藤。後半にも2点を加え、番狂わせをもくろんだ相手の夢を打ち砕いた。
C組の後続オーストラリア、サウジアラビアとの勝ち点差は7に広がった。「確実に(W杯へ)前進できる結果をつかみ取りたい」と森保監督。順調に後半へ折り返した。 (ジャカルタ時事)
[時事通信社]
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