2024-11-15 18:05

防衛増税、国民民主と協議=自民税調会長、結論見通せず

 自民党税制調査会の宮沢洋一会長は15日、防衛力強化に向けた財源を確保するための増税について「国民民主党と協議しなければいけない話ではないか」と述べ、衆院選で減税を訴えて躍進した国民民主への配慮をにじませた。増税の開始時期に関しては「最終的な結論を出さなければいけない」と強調したが、負担増の議論に踏み込めるかは見通せない情勢だ。同日開いた税調幹部の非公式会合後に記者団に答えた。 
 防衛増税の開始時期を巡り、政府・与党は2023年度税制改正大綱に、27年度に向けて「複数年かけて段階的に実施する」と明記した。しかし、昨年も定額減税などと矛盾することから開始時期の決定は見送られた。
 宮沢氏によると、防衛増税に関して税調幹部から、しっかりとした財源措置が必要だとの意見が出された。国民民主が主張する所得税の控除額引き上げなどは、同日の非公式会合で具体的に議論されなかった。
 来年度税制改正のテーマに関しては、中小企業向け税制や退職金課税、高校生を対象とする扶養控除の見直しなどを挙げ、25日から自民税調で本格的に議論する考えを示した。
[時事通信社]

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