東洋大姫路、古豪返上へ=岡田監督が母校導く―高校野球
古豪から再び強豪へ。東洋大姫路(兵庫)を17年ぶりの秋季近畿大会優勝に導いた岡田龍生監督(63)は「このユニホームでもう一回甲子園に帰れるかなと心配だった。こんなところまで来るとは」と万感の思いを口にした。2019年夏に履正社(大阪)で全国制覇を果たした名将。母校を指揮して3年目で、来春の選抜大会出場を確実にした。
東洋大姫路は1977年に夏の全国選手権を制し、その後も春夏の甲子園で4強入りした名門。だが、11年夏を最後に聖地での勝利から遠ざかり、県内でも苦戦を強いられてきた。低迷からの脱却を託された岡田監督には「(強豪の)イメージがどんどん薄れていた。何とか昔のような強いチームに」という思いがあった。
学校の支援を受け、室内練習場とトレーニング場を新設。全国の強豪校に見劣りしない集団にすべく、選手の肉体強化を再建への第一歩として取り組んだ。食事や栄養面にも気を配り、「しっかり体づくりからやった」と振り返る。
エースの阪下ら調整方法を一任している選手もいる。履正社高時代からの厳しさは残しつつ、選手に理論を示して自主性にも期待するなど、現代の生徒に合った指導を心掛けた。「いつまでも何十年前のことをやっていてもあかん。いいところは継続し、改善するところは改善する」
花開いたのが今季。春夏はともに県4強だったが、秋は投打に勝負強さが増した。それでも「ここからまた負けたら同じ。相手に嫌がられるようなチームにならないと」と岡田監督。20日から明治神宮大会に臨む。全国でその実力を証明すれば、来春の選抜大会へも大きな弾みとなる。
[時事通信社]
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