完全犯罪「調べるの好きだった」=元妻、2回目の被告人質問―「ドン・ファン殺害」・和歌山地裁
和歌山県田辺市で2018年5月、「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の会社経営野崎幸助さん=当時(77)=を殺害したとして、殺人罪などに問われた元妻須藤早貴被告(28)の裁判員裁判の公判が11日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)であり、2回目の被告人質問が行われた。事件前に「完全犯罪」などとネットで検索した理由を問われた須藤被告は「昔から事件を調べるのが好きだった」などと述べた。
検察側は冒頭陳述などで、同被告が野崎さんとの結婚直後に「完全犯罪」と検索したほか、「老人 死亡」「覚醒剤 過剰摂取」の検索歴があったと指摘している。
この日の質問で弁護側は、須藤被告は野崎さんと知り合う前から「猟奇殺人」「サイコパス」などと検索していたと主張。同被告は理由について「殺人事件とか未解決事件、サイコパスが好きで調べた」と説明した。
また、遺産目当ての結婚と周囲に語ったことについては「社長(野崎さん)も遺産をもらってほしいと言っていた。誰にも隠していない」と述べた上で、野崎さんとの関係は「お金の関係です」と語った。
午後からは検察側が質問。捜査段階で覚醒剤の購入を頼まれたことを話さなかった理由を問われると、同被告は「言ったところで警察に信じてもらえるとは思っていないし、余計に疑われると思い、怖くて話せなかった」と述べた。
検察側が、須藤被告の携帯アプリの記録を基に、事件当日だけ野崎さんの部屋がある2階に上った回数が多いのは不自然だと追及すると、同被告は「普段は1階にあるバッグが2階にあったので、中身を取るために上った」と答えた。
[時事通信社]
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