防衛装備品の後年負担9.4兆円=19年度比2倍、予算硬直化恐れ―検査院
防衛装備品の調達契約を巡り、支払いが翌年度以降になる「後年度負担」が生じる契約額が2023年度末時点で約9兆4500億円に上り、19年度末に比べ2倍超に膨らんでいることが6日、会計検査院の決算検査報告で明らかになった。
後年度負担は契約を締結した翌年度以降、義務的な経費として予算に計上する必要がある。後年度負担が増えると、新規装備品の調達や施設の整備などに充てる経費に制約が生じ、予算が硬直化する恐れがある。
検査院によると、艦船や戦車といった装備品は建造に時間を要することなどから、納品まで複数年度にまたがり、後年度負担での契約になるケースが多いという。
検査院が後年度負担の契約額について調べたところ、防衛費の拡大に伴い、19年度末時点で約4兆6900億円だったが、23年度末には約9兆4500億円にまで膨らんでいた。
防衛費を巡っては22年12月に新たな計画が策定され、23~27年度の所要経費は約43兆円を見込む。従来の計画よりも約15兆5300億円増加したことに伴い、後年度負担額も増えた。
また、23年度の輸入調達の予算額は約2兆1200億円で、前年度の約5500億円から大幅に増加。大半は後年度負担での契約だといい、検査院は今後の為替変動により支払額が大きく変動する可能性があると指摘した。
検査院は防衛省に対し、引き続き後年度負担額の適切な管理や情報開示に努めるよう求めた。
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