「貿易戦争」再燃を懸念=トランプ氏返り咲きで―中国
【北京時事】米大統領選で共和党のトランプ前大統領の返り咲きが確実になった。トランプ氏は中国製品に60%の追加関税を課す方針を掲げており、中国は米国との「貿易戦争」再燃に懸念を強めている。
「『関税戦争』や『貿易戦争』は、中国にとっても、米国、世界にとっても良いことではない」。中国外務省の報道官は3月の記者会見で、このようにけん制した。
米ブルームバーグ通信によると、スイス金融大手UBSは7月、トランプ氏が公約通りに中国製品に60%の関税を課した場合、翌年の中国の国内総生産(GDP)成長率は2.5ポイント押し下げられるとの試算を公表。中国が対抗措置として米国製品の関税引き上げなどに踏み切った場合、両国間の貿易が一時的に70%減るとの見通しも出ている。
中国では不動産不況が続く中、景気の冷え込みが長期化しつつある。北京に駐在する欧州メディア関係者は「米国と過度に対立したくないのが習近平政権の本音だろう」と分析した。
[時事通信社]
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