トランプ氏、南部激戦州で勝利確実=ハリス氏、地盤固める―ラストベルト3州焦点・米大統領選
【ワシントン時事】5日投票の米大統領選は同日夜(日本時間6日午前)、開票が始まった。勝てば女性初の米大統領となる民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)と、2度の暗殺未遂を逃れ、返り咲きを狙う共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)の対決。両氏とも地盤を順調に固め、トランプ氏は南部激戦2州のうちノースカロライナで勝利を確実にし、ジョージアでも優勢となっている。
米メディアの開票速報によると、トランプ氏は大票田の南部フロリダ、テキサスを含む23州、ハリス氏は東部ニューヨーク、中西部イリノイなど民主党支持が強い12州と首都ワシントンで勝利を確実にした。米東部時間午後11時半(日本時間6日午後1時半)現在の獲得選挙人数は、トランプ氏が227人、ハリス氏が172人となっている。
大統領選は、全米50州とワシントンに割り当てられた計538人の選挙人の過半数(270人)を競う。七つの激戦州のうち、「ラストベルト(さび付いた工業地帯)」に位置する東部ペンシルベニア、中西部ミシガン、ウィスコンシンの3州の行方が焦点。とりわけ、選挙人の数が19人と最多のペンシルベニアに最大の注目が集まる。
米フロリダ大の集計によると、郵便を含む期日前投票者数は約8400万人に上った。開票作業に時間を要し、大勢判明には数日かかる可能性もある。
ハリス氏は再選を断念したバイデン大統領の後を継ぎ、7月下旬に急きょ参戦した。3カ月余りの短期戦で「新たな世代の指導者になる」と約束し、政治的分断からの脱却を強調。未来志向のメッセージで女性や若者を活気づけた。
一方、トランプ氏は「4年前より生活は良くなったか」を合言葉に、バイデン政権下のインフレや不法移民の急増を鋭く批判。人種的少数派ら新たな層に支持を広げたが、終盤には政敵の粛清を示唆するなど「舌禍」も目立った。
[時事通信社]
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