エースに挑戦、日頃から=国学院大、示した選手層―全日本大学駅伝
出雲路を制した勢いそのままに、国学院大が伊勢路でも頂点に輝いた。トップを走っていた青学大を最終8区で逆転。初優勝のゴールテープを切った上原は「うれしいというよりも、ほっとした」。駒大などの猛追をしのぎ、充実の表情を浮かべた。
1分半近くあった青学大との差を、5区の野中が区間賞、6区の山本が区間新の快走で4秒差まで詰めた。「つなぎ区間はうちが一番強い」と前田監督。主将の平林が青学大、駒大とのエース対決で粘り、最後に上原が突き放す。改めて選手層の厚さを示した。
2月に初マラソン日本最高記録をマークした平林を、誰もが大エースと認める。一方、新チームの発足当初から「平林を倒そう、ぐらいの気持ちを全員で共有した」と山本。日頃から後輩が「勝ちます」と宣言してくる雰囲気を、平林は「いい意味でとがっている。刺激をもらっている」と表現。そんな風通しの良い競争関係が、チームの底上げにつながった。
「歴史を変える挑戦」をスローガンに掲げ、史上6校目の大学駅伝3冠に王手をかけた。前田監督は「3冠は僕らには早い言葉。ただ、可能性は秘めているチームだと思うので、チャレンジしていきたい」。年明けの箱根駅伝を見据えた。
[時事通信社]
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