「空飛ぶクルマ」お披露目=トヨタ出資の米新興、米国外で初
トヨタ自動車が出資する米新興企業ジョビー・アビエーションの電動垂直離着陸機(eVTOL)が2日、トヨタの東富士研究所(静岡県裾野市)で報道陣らに公開された。同社のeVTOLが米国外で披露されるのは初めて。「空飛ぶクルマ」と呼ばれ、同社は次世代の空の移動手段として都市部でのエアタクシー営業を目指している。
来日したジョビー社のジョーベン・ビバート最高経営責任者(CEO)は、2025年にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで初の商用運航を目指していると明らかにした。日本については「世界の中でも離着陸場所は多く、ビル屋上にある緊急用のヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)を利用できるよう取り組んでいる」と述べた。既にテスト飛行を実施。2日のデモ飛行は濃霧のため中止となったが、「運航開始時は雲や雨の中でも安全に飛行できるようにするので楽しみにして」と語った。
公開されたeVTOLは定員5人で、操縦士なしでの遠隔操縦も可能。六つのプロペラの角度を変えて垂直に離着陸したり、前進したりする。製品責任者のエリック・アリソン氏は「低速回転することで騒音を大幅に抑えられる」とし、トヨタとの協業が奏功したと説明した。
トヨタの豊田章男会長も出席し、eVTOLなら東京から同研究所までの所要時間は「25分」と強調。「世の中の生活が変わる」と訴えた。
[時事通信社]
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