三井住友信託銀、元社員にインサイダー取引の疑い=社長が陳謝「信頼損なう」
三井住友信託銀行は1日、管理職だった元社員がインサイダー取引を行っていた疑いがあると発表した。自身が利益を得るために、業務上知り得た情報で複数回にわたって他社の株式を売買していた。本人の申告で発覚し、同日付で懲戒解雇した。顧客の資産を運用・管理する信託銀行でこうした不正が起こるのは異例だ。
大山一也社長は同日、東京都内で記者会見して陳謝し、「お客さまの信頼を損なう法令違反だ。会社の存在意義が問われかねない」と述べた。既に関係当局に報告。今後、社内に調査委員会を設置して事実関係を確認し、再発防止に取り組むほか、経営責任を明確化する。組織的関与について、大山氏は「ないとは思うが、それは今後調査を徹底していきたい」と説明した。
大山氏は社内の管理体制について問われ、「個人の財産や行動をすべて監視することは困難だ」と釈明した。抑止策については、「倫理教育には力を入れているが、まだまだ不足していると現在思っている」と話した。
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