自前パビリオン、全て着工へ=47カ国目はマルタ―大阪・関西万博
2025年大阪・関西万博で、準備の遅れが指摘されてきた参加国による自前建設のパビリオン「タイプA」で、全47カ国の着工にめどが付いたことが31日、分かった。これまでに地中海の島国マルタを除く46カ国が工事を開始。関係者によると、マルタも建設業者との契約を済ませており、11月4日ごろに着工する。
日本国際博覧会協会は、会場内の歩道の舗装などを進めるため、タイプAの各国に外観工事の完了の目安を「10月中旬」と提示してきた。ただ、これまでに外観が完成したのは10カ国弱にとどまるとみられる。
最後に着工するマルタのパビリオンは簡易な構造で、「1カ月以内に建物が完成する」との見方もある。順調な国は年内にも内装工事を終え、スタッフの研修に入る見通しだ。一方、大半は工事が予定より遅れており、各国の進捗(しんちょく)状況にはばらつきがある。
政府は一部で来年4月の開幕後も展示の設置などが続く事態を想定しつつ、各国に対し、外装整備については開幕までに完了させるよう求めている。
タイプAは、デザイン性の高い外観から「万博の華」とも呼ばれ、当初60カ国が希望したが、資材価格や労務費の高騰により業者との交渉が難航。協会が建物を整備する簡易型に移行する国や撤退する国などもあり、最終的に47カ国となった。
[時事通信社]
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