トランプ氏、NY中心部で大集会=ハリス氏は激戦州てこ入れ―米大統領選
【ニューヨーク、ワシントン時事】11月の米大統領選で返り咲きを目指す共和党のトランプ前大統領(78)は27日、民主党の牙城であるニューヨーク中心部のイベント会場で大規模な選挙集会を開催した。民主党のハリス副大統領(60)は激戦の東部ペンシルベニア州で「どぶ板選挙」を展開し、てこ入れを図った。
トランプ氏が集会を開いたマディソン・スクエア・ガーデンはニューヨークを象徴する建物の一つ。州内外から支持者らが詰めかけ、開場前には長い行列ができていた。
トランプ氏は演説の冒頭、会場を埋めた2万人近い聴衆に「(バイデン政権の)4年間で暮らしは良くなりましたか」と、レーガン元大統領が用いた有名なフレーズでバイデン政権とハリス氏を批判。「私はインフレを終わらせる。犯罪者が国に侵入するのを阻止する」と強く訴えると、会場は大歓声に包まれた。
トランプ氏の登壇に先立ち、実業家イーロン・マスク氏らが応援演説。トランプ氏の選挙活動と距離を置いてきたメラニア夫人も登場し「米国の偉大さに基づく共通のビジョンで挑みましょう」と呼び掛け、喝采を浴びた。
演説は約1時間20分続いた。ペンシルベニア州から夫と共に訪れたクリスティーンさん(56)は移民の増加と治安悪化を懸念し、「国境管理を厳格化してほしい」と話した。
一方、ハリス氏はこの日、ペンシルベニア州の最大都市フィラデルフィアの西部で黒人教会を訪問。さらに近くの理髪店や書店にも足を運び、市民の意見に耳を傾けた。
その後、中心部の体育施設で開かれた選挙集会で演説。大勢の支持者を前に「(大統領選は)あまりにも多くのことが懸かっている。選挙の翌日になって後悔することのないよう、私たちは行動を起こさなければならない」と声をからして訴えた。
[時事通信社]
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