代表落選、選挙区中心に苦戦=「裏金」推薦も影響か―公明【24衆院選】
公明党は衆院選で、公認候補を擁立した各地の小選挙区を中心に苦戦を強いられた。比例代表との重複なしに小選挙区(埼玉14区)に初挑戦した石井啓一代表も落選。辞任は不可避の見通しで、態勢の立て直しが急務となる。
石井氏は28日未明、党本部と地元の選挙事務所をテレビ電話でつなぎ、集まった支援者らに「私の力不足で勝利を得られなかった」と陳謝。「痛恨だ。この思いを忘れずに新たに出発したい」と強調したが、記者団の問いかけには応じず、足早に立ち去った。
これに先立つ27日夜のNHK番組で、石井氏は「自民党の不記載問題が連立を組む私どもに対しても大変厳しい状況になっている」と指摘。自民による非公認候補側への2000万円支給問題も「選挙に大きな影響を与えた」と振り返った。
公明は、小選挙区候補11人の全勝と比例代表23議席以上の確保を目指したが、達成できなかった。日本維新の会と初の全面対決となった関西は、大阪の4選挙区で全滅。党内からは「自民の問題に巻き込まれた」(関係者)と恨み節も漏れる。
ただ、公明自身も「裏金候補」35人を推薦しており、有権者から「共犯」(立憲民主党の野田佳彦代表)とみられたとの見方が出ている。「クリーンな政治」をアピールしてきた経緯もあり、西田実仁幹事長はBS朝日番組で「全く影響がなかったとは言えない」と述べた。
[時事通信社]
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