2024-10-27 22:11政治

議席大幅減、自民に衝撃=党幹部の責任問う声【24衆院選】

 衆院選で自民党が議席を大幅に減らす見通しとなり、政府・与党に衝撃が走った。2012年の政権奪還以来初めて自民が単独過半数を割り込む可能性が高まり、派閥裏金事件の「みそぎ」を狙った政治決戦で国民から「ノー」を突き付けられた形だ。自民内では公明党と合わせた与党での過半数維持を危ぶむ声も出ている。
 石破茂首相(自民総裁)は27日、予定していた百貨店での買い物を取りやめ、衆院議員会館の事務所と宿舎を行ったり来たりしながら、電話などで情報収集を進めた。午後7時すぎに厳しい表情で党本部に入った。
 自民内には党幹部の責任論が広がる。閣僚経験者は首相の「言行不一致」に加え、裏金事件で非公認となった候補側への2000万円支給が最終盤で追い打ちになったと指摘。支給を判断したとされる森山裕幹事長らの辞任を要求した。
 森山氏はNHK番組で「私の責任は謙虚に真摯(しんし)に受け止めたい」と述べた。小泉進次郎選対委員長はTBSの番組などで「『政治とカネ』の問題に決着をつけられていないことも厳しい審判の要因だ」と指摘し、「選挙の結果は選対委員長の私に責任がある」と語った。
 首相は与党過半数を勝敗ラインと位置付けてきた経緯があり、党内では首相の進退を問う声も出ている。一方で首相指名選挙を行う特別国会は憲法の規定により30日以内に開く必要があり、政治日程に余裕はない。
 小泉氏は与党過半数割れの場合の対応について「野党を含めて理解を得ていく努力をしなければならない」と語った。自民関係者は「自公に無所属議員らを加えて、政権が維持できれば首相は続投できる」との見方を示した。 
[時事通信社]

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