仏パリのノートルダム大聖堂、観光客から入場料徴収案
【パリAFP=時事】フランスでは今週、首都パリにある世界的に有名なノートルダム大聖堂への入場料を観光客から徴収する案が閣僚から挙がったが、パリ大司教区は24日、この提案に反対する意見を提示した。≪写真は、フランス・パリのノートルダム大聖堂を訪れる観光客≫
ラシダ・ダチ文化相は、23日の保守系日刊紙フィガロにインタビュー記事で、パリ大司教に「象徴的な料金」の導入と、その収益を国の宗教遺産保全に充てることを提案をしたと述べた。
この提案に対してパリ大司教区は24日、同国のカトリック教会にとって「教会や大聖堂への無料入場」は重要な原則だとし、「無条件にすべての人を歓迎すること」は、教会の「使命」の一部であり、そのアクセスは「必然的に無料となる」との声明を発表した。
ノートルダム大聖堂への入場料についてダチ氏は、国内の他の宗教施設を維持する方法の一つだとし、他の国々も同様の入場料を課していると指摘する。
「欧州各国の主要な宗教建築物に入るためには料金を支払う必要がある」と述べ、1人当たり5ユーロ(約820円)を徴収すると、年間約7500万ユーロ(約123億円)の収入になると推計した。
「ノートルダム大聖堂はパリとフランスのすべての教会を救うことになる。それは素晴らしい象徴だ」
ダチ氏はまた、国立記念物や博物館を訪れる欧州連合(EU)域外からの訪問者からはより多く徴収することを提案。「遺産修復の資金を捻出するため」に「自分たち(仏国民)ですべてを支払う必要はない」との考えを示した。【翻訳編集AFPBBNews】
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