「切り捨てだ」「力抜けた」=高裁判決に原告ら憤り―御嶽山訴訟
御嶽山噴火訴訟の東京高裁判決を受け、原告らは21日、東京都内で記者会見した。警戒レベルを据え置いた気象庁職員の注意義務違反が否定されたことに、「切り捨てられた思いだ」「力が抜けた」と憤りの声を上げた。
次女照利さん=当時(11)=を亡くした原告の長山幸嗣さん(54)=愛知県豊田市=は「悔しい思いでいっぱいだ」と嘆いた。一審長野地裁松本支部が認めた注意義務違反が否定され、「あっさり切り捨てられたようで憤りを感じている」とも語った。
同僚の男性=当時(41)=を亡くし、自身もけがをした原告の田幸秀敏さん(50)=長野県茅野市=も、「一審より厳しい判決ですごく残念。失望で力が抜けた」と肩を落とした。
弁護団の山下潤事務局長は「非常に不本意。一審の考え方から後退した」と悔しさをにじませた。その上で、「このままほっておくわけにはいかない判決。私としては上告したい」と述べた。
[時事通信社]
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