「まさか」の初優勝=樋口、GP参戦8年で―スケートアメリカ
世界選手権で銀メダルを獲得したこともある樋口にとって、意外にもGP初制覇。2016年、15歳で初出場したフランス杯でいきなり3位に入ったが、それから8年かかった。表彰台のてっぺんで、自らの結果で流れる君が代を聞き「新鮮だった」と笑った。
乱れたジャンプもありフリーは予定通りの構成にできなかったが、3連続ジャンプは何とか組み込むなどベストを尽くした。「引きずらずに最後まで滑り切れて成長を感じた。うまく考えながらできた」。スピン、ステップは全て最高難度レベル4をそろえたのも大きかった。
「絶対優勝したい」という闘争心は、GPに参戦1年目のシーズンが最も強かった。心身を休める意味で2年前に氷から離れ、昨季、競技の場に復帰。今は結果を意識しつつも「最後まで余裕を持って滑れるように」と練習から心掛ける。「まさか」の初優勝の要因は「運が70%ぐらい」。ひたむきに演じ切ったからこそ呼び込めたものだろう。
ミスがあった中でのSP4位からの逆転で「内容には全然満足できていない」というのは正直な心境だ。「次の試合はもっといい点数を狙える」。引き締まった表情で、向上心をたぎらせた。(アレン時事)
[時事通信社]
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