2024-10-18 05:24社会

選挙で運動会変更相次ぐ=投票所の小学校、対応に苦心―イベント中止も【24衆院選】

小学校の運動会(写真はイメージ)

 新政権発足から戦後最短の日程となった衆院選は、秋の運動会シーズンを直撃した。投開票日は27日の日曜日。投票所に指定された小学校では、運動会の日程変更が相次ぎ、学校行事以外でも中止を余儀なくされるイベントが出ている。
 鹿児島市では、投票所となる市立小学校64校のうち、28校が運動会の日程を変更した。前日に前倒ししたある学校では、保護者から「仕事の都合で行けない」などと残念がる声が複数寄せられ、教頭は「どうしようもない」と嘆いた。
 1週間後に延期した小学校では、早期解散との報道を受け、9月に「日程変更の可能性がある」と保護者に伝達。校長は「子どもたちにとって、保護者に一番見てもらいたい大切なイベント。混乱を避けるために早めに動いた」と話す。
 同市選挙管理委員会の担当者は「急きょ決まり、虚を突かれた。投票所を小学校から他の場所に簡単に変更することはできない」と理解を求めた。
 北九州市の小学校は、19校が運動会と重なった。同市選管によると、4校が投票所を近隣の市民センターなどに移し、6校が運動会の日程を変更。残りの9校はそのまま実施することになった。児童や保護者と、投票に訪れた市民の動線が重ならないよう出入り口を分け、誘導員を配置して対応するという。
 選管の担当者は「安全性を考慮した上ですみ分けした。児童と保護者に何かあってはいけないので、最大限の注意を払った」と話した。
 「急な選挙で運動会が延期になったのはかわいそう過ぎる」「お祭りも中止…何カ月も準備していたのに」。X(旧ツイッター)でも、落胆の投稿が相次ぐ。
 例年約20万人が集まる川崎市の「高津区民祭」は中止に。子どものダンス発表会や出店などの会場となる「高津スポーツセンター」が投票所になっているためだ。苦渋の決断だったという実行委員会の担当者は「どう動線を工夫しても、混乱は避けられない。2000人超が参加する目玉のパレードには交通規制が必要で、延期は困難だった」と語った。 
[時事通信社]

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