「袴田さんに直接謝罪を」=検事総長談話に弁護団―静岡
1966年に静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑確定後に再審無罪となった袴田巌さん(88)の弁護団が10日、「有罪立証の判断の誤りを率直に認め、袴田さんに直接謝罪すべきだ」として、検事総長談話を批判する声明文を静岡地検に提出した。
畝本直美検事総長は8日に控訴断念を表明する談話を公表。その中で、静岡地裁の無罪判決に対して、「到底承服できず、控訴して上級審の判断を仰ぐべき内容だ」と指摘した。
弁護団は声明で、「無罪判決を受けた袴田さんを犯人視することであり、名誉毀損(きそん)にもなりかねない」と厳しく批判。記者会見した小川秀世事務局長は「法律的にも事実の認識としてもおかしいし、きちっとした謝罪もされていない。修正された談話を検事総長が出すべきだ」と訴えた。
袴田さんは80年に死刑が確定。2023年に再審開始が確定し、9月26日に静岡地裁で無罪を言い渡された。静岡地検が今月9日、判決に対する上訴権を放棄し、無罪が確定した。
[時事通信社]
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