2024-10-02 12:25

石破首相、米大統領と電話会談=同盟強化伝達、政権が本格始動

 石破茂首相は政権発足から一夜明けた2日午前、米国のバイデン大統領と約15分間、電話会談を行った。日米同盟の強化に取り組んでいく考えを伝え、早期に対面会談を調整することで一致。日米地位協定の改定には踏み込まなかった。得意とする安全保障分野から実質的な公務をスタートさせた形だ。
 会談で首相は「岸田文雄前首相とバイデン大統領との間で日米同盟が格段に強化された。その路線を引き継ぎ、さらに強化を図りたい」と伝達。日米韓、日米豪印といった同志国連携を深める考えを説明した。北朝鮮による日本人拉致問題を巡る協力も確認した。
 米ホワイトハウスによると、バイデン氏は「安全保障や経済、技術などあらゆる分野で日米のグローバル・パートナーシップを引き続き深化させるため、緊密に連携したい」と強調。防衛協力の強化と、地域の平和と安定を維持する決意を確認した。
 両首脳は、覇権主義的行動を強める中国、核・ミサイル開発を進める北朝鮮、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの対応で連携することも申し合わせた。
 首相は日米地位協定の改定を目指す方針を明言している。会談後に記者団の取材に応じ、今回は話題に上らなかったと明かし、「今後また機会を見て議論していきたい」と語った。 
 首相は2日朝、東京・赤坂の衆院議員宿舎から首相官邸入り。間を置かずに日米首脳電話会談に臨んだ。3日に予定する副大臣・政務官人事の調整にも着手。記者団に対し、「国民に誠実に向き合い、共感と納得が得られるように努力する」と意気込みを語った。
 各閣僚はそれぞれ公務をスタート。岩屋毅外相は外務省で上川陽子前外相との交代式に出席し、「日本の平和を守り抜く外交を展開したい」と決意を示した。林芳正官房長官は記者会見で「省庁間の壁を越え、総合調整の役割を適切に発揮したい」と述べた。
[時事通信社]

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