地位協定改定「同盟を強化」=最低賃金、20年代に1500円―石破首相
石破茂首相は1日夜の記者会見で、持論である日米地位協定改定について「同盟強化につながる」と意義を強調し、実現に意欲を示した。最低賃金に関し、2020年代に全国平均1500円への引き上げを目指す考えを明らかにした。
地位協定改定を米側に提起することで「同盟に懸念が生じるとは考えていない」と主張。自民党総裁選で訴えた、米国内での自衛隊訓練基地の設置は「軍事的合理性がある」と述べ、「アジア版北大西洋条約機構(NATO)」創設とともに取り組む考えを表明した。自衛官の処遇改善のため、自身がトップを務める関係閣僚会議を設けて早急に成案を得る考えを示した。
地方創生に関し「新しい地方経済・生活環境創生本部」を新設し、農業や漁業、林業の発展に向けて「今後10年間、集中的に取り組む基本構想を作成する」と語った。「東京への一極集中を変えなければならない」として、中央省庁の地方移転を進める考えも示した。
派閥裏金事件を踏まえ、政治資金の使途を監査する第三者機関を「早期に立ち上げるための具体的議論を進める」と強調。ただ、再調査に関しては「新しい事実が判明すれば必要だが、そういう状況にあるとは承知していない」と慎重な考えを示した。
日銀の金融政策について「金融緩和の基本的な基調が維持されることを期待しながら見守る」と説明。北朝鮮による日本人拉致問題は「内閣の最重要課題だ」と訴えた。建設中のリニア中央新幹線について「静岡工区の着工を含め、早期開業に向けた環境整備を行う」と述べた。
[時事通信社]
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