投資銀行部門、過去最高益へ=活発化する企業再編に照準―みずほ証社長
みずほ証券の浜本吉郎社長はインタビューに応じ、企業のM&A(合併・買収)などを手掛ける投資銀行部門の2025年3月期の経常利益について、前期比約2割増が見込めると明らかにした。比較可能な14年3月期以降で最高水準の500億円程度が視野に入る。同氏は「企業の持ち合い株解消やM&Aなどの大型案件にフォーカスする」との考えを示した。
損害保険会社などによる政策保有株縮減の動きを受けて、7月に実施されたホンダの5000億円規模の株式売り出しでは主幹事を務めた。東証が昨年3月、企業に求めた「資本効率や株価を意識した経営」が追い風となっている。
活発化する企業の再編ニーズも捉えていく意向だ。浜本氏は「日本株に関してナンバーワンのリサーチ力を生かす」と強調。株式を発行する企業と協力して成長戦略を練り、世界から投資を募る。素材化学や電機といった高い技術を持つ分野での業界再編や脱炭素達成に向けた連携を後押しし、「供給網を強固にして日本の産業競争力を高める」と語った。
また、グループの米投資助言会社グリーンヒルをてこに債券や株式の引き受け業務が好調で、「米事業全体で中期的にかなりの利益増が見込める」との認識を示した。
[時事通信社]
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