共産、衆院選で最大限擁立=立民との協力見直し
共産党は30日、次期衆院選の決起集会と位置付ける第3回中央委員会総会を党本部で開いた。田村智子委員長は「小選挙区にも最大限候補者を立て、勝利のために奮闘する」と表明。立憲民主党との共闘について「条件は基本的に損なわれた」と述べ、関係の見直しを明言した。
田村氏は立民の野田佳彦代表が集団的自衛権行使を認めた安全保障関連法の即時廃止に慎重なことに言及。「市民と野党の共闘は安保法制を廃止し、立憲主義を回復することを一丁目一番地に据えてきた。立憲主義の破壊は個々の政策課題と次元を異にする」と指摘し、現状で立民との選挙協力は困難だとの立場を示した。
野田氏が日本維新の会との連携に前向きなことにも反発。維新について「自民党政治の最悪の補完勢力だ。維新との協力と、市民と野党の共闘は両立し得ない」と断言した。
一方で田村氏は「地域によってはこれまでの経緯などを踏まえ、対応することはあり得る」と述べ、立民と共産の連携が進んでいる地域に限って共闘を続ける可能性に言及した。「オール沖縄」の枠組みがある沖縄県や7月の知事選で協力した東京都などが念頭にあるとみられる。
これに対し、野田氏は党本部で記者団に「引き続き誠意ある対話は続けていきたい」と述べるにとどめた。
[時事通信社]
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