決選投票で逆転、3回目=石破・高市氏、党員票で競る―自民総裁選
自民党総裁選は、石破茂元幹事長が三つどもえとなった激戦を決選投票の末に制した。1回目の投票で1位だった高市早苗経済安全保障担当相を逆転し、21票差で振り切った。総裁選での逆転劇は3回目。
過去最多の9人が出馬して議員票(367票、1人棄権)が分散し、1回目投票では党員票(368票)の行方が焦点となった。党員票は全国集計の得票数に応じて各候補に比例配分され、高市氏が首都圏や関西圏で強さを見せ、トップの109票を獲得。石破氏は東北や九州などで支持を広げて108票を得て拮抗(きっこう)した。
議員票は小泉進次郎元環境相が75票と首位に立ち、高市氏が72票と迫った。石破氏は46票。小泉氏は党員票が61票と、当初期待したほど伸びなかった。全体で3位となり、決選投票に進めなかった。解雇規制見直しを巡る発言などが失速の要因との見方がある。
一方、決選投票は議員票が全体の約9割を占めて一気に重みを増した。「派閥なき総裁選」と言われたが、一定の議員は「派閥」単位でまとまって行動した可能性がある。
決選投票に残れなかった7候補に投票した議員は石破氏と高市氏のどちらを選ぶかの決断を迫られた。石破氏は議員票を1回目から143票積み増して189票に。高市氏は101票増やして173票。都道府県連票も石破氏が26で、高市氏の21を上回った。合計は石破氏が215票(得票率52.6%)、高市氏が194票(同47.4%)だった。
旧岸田派を率いた岸田文雄首相は、所属していた議員に決選投票で石破氏に一本化するよう要請。菅義偉前首相を後ろ盾とする小泉氏の陣営や、旧二階派の一部も石破氏に流れたとみられる。
麻生派は同派所属の河野太郎デジタル相を含む7陣営に推薦人を出し、所属議員の支持が割れた。決選投票では、同派会長の麻生太郎副総裁が高市氏を支援。旧茂木派はおおむね、衆院議員が高市氏を、参院議員が石破氏を支持したとみられる。
総裁選で決選投票となったのは今回で6回目。このうち1回目投票の1位と2位が決選投票で入れ替わったのは、1956年(石橋湛山氏が岸信介氏に勝利)、2012年(安倍晋三氏が石破氏に勝利)に続く3例目となった。
同党によると、高橋はるみ参院議員は病気のため欠席。不在者投票もできず棄権扱いとなった。
[時事通信社]
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