野党、解散前の予算委要求=立民内から「強敵」と警戒も―自民・石破新総裁
自民党が石破茂新総裁を選出したことを受け、野党は27日、衆院解散・総選挙の前に衆参両院予算委員会で論戦を行うよう求めた。立憲民主党内からは、論客で知られる石破新総裁の登場に、「強敵」と警戒する声も出ている。
立民の野田佳彦代表は記者団に、臨時国会で予算委を開き、政治とカネや世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の問題について議論するよう主張。「(石破氏は)論戦から逃げないタイプ」とけん制し、「腕が鳴る」と語った。能登半島地震の被災地での豪雨被害を踏まえ、2024年度補正予算の成立も求めた。
日本維新の会の馬場伸幸代表は記者会見で「議論をしないで、いきなり選挙ということでは国民の理解が得られないのではないか」と指摘。共産党の田村智子委員長は石破氏がアジア版北大西洋条約機構(NATO)の創設を掲げたことに触れ、「軍拡路線の推進にほかならない。正面から対峙(たいじ)する」と語った。
国民民主党の玉木雄一郎代表は高松市で記者団に「政治資金規正法の再改正を、臨時国会で速やかにやってもらいたい」と求めた。
一方、石破、野田両氏は財政規律重視やアベノミクスに否定的な立場などで共通していることから、立民内では「差別化を図りにくい」との声も漏れる。立民重鎮は「石破氏は論戦に自信がある。がっぷり四つに組んで土俵の真ん中から動かないだろう」と述べ、手ごわい相手だと認めた。
[時事通信社]
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