中間貯蔵に理解と誇りを=「未来のため備蓄」―元RFS社長
原発から出た使用済み核燃料の中間貯蔵施設(青森県むつ市)を運営するリサイクル燃料貯蔵(RFS)の2代目社長を務めた峯雅夫氏(69)がこのほど、同市内でインタビューに応じた。中間貯蔵について、「再生利用する燃料を未来のために備蓄する施設だ」と強調。地元住民らには理解と誇りを持ってほしいと訴えた。
―中間貯蔵施設がいよいよ事業を開始する。
感無量だ。2003年にむつ市が誘致したが、当時の杉山粛市長をはじめ、お世話になった多くの方が鬼籍に入られた。ご尽力には感謝あるのみだ。
―中間貯蔵施設の意義は。
日本の原子力にとって一番必要な施設だ。特に(使用済み燃料を収納する)キャスクで貯蔵・保管する乾式貯蔵は極めて安全性が高く、(プールでの保管から)乾式貯蔵への移行は安全性を高めることになる。
―「永久貯蔵」になるとの懸念もある。
懸念はある意味ごもっともだ。六ケ所再処理工場の竣工(しゅんこう)を全力で成し遂げてもらわなければならない。
―むつ市の負担をどう考えるか。
中間貯蔵施設は再生利用する燃料を未来のために備蓄する施設で、未来に希望を届ける仕事だと思っている。その意味で、市民の皆さんには事業の意義を理解いただき、誇りを持ってほしい。
―地元に貢献はできるのか。
下北半島には核燃料サイクルの施設が集中している。この一連の施設の一部として(中間貯蔵施設は)国内はもちろん海外からも注目され、交流が生まれるだろう。この地域が担っている役割は非常に大きい。それが正当に評価され、地域振興のためいろいろな施策がなされるべきだ。
[時事通信社]
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