「非常事態」で異例の兼任=WEリーグ、危機感抱え
Jリーグのチェアマンが、まだ4季目のWEリーグのトップを兼任する異例の人事。野々村氏は「難しいミッション。非常事態で務めさせていただく」と覚悟を口にした。
平均観客動員数は3年連続で2000人に届いていない。スポンサー獲得など根本から収益の土台を築くことが大切だと説き、「サッカー界全体の価値を上げることで、足りないところは埋められる」。副理事長となった宮本氏も「総力を結集する」と強調。リーグの垣根を越えて今まで以上に協力を図り、女子サッカーを発展させることを念頭に置く。
先の高田体制では、各クラブがリーグ側への不満を募らせていたとの声があった。役員が一斉に退任する事態となり、野々村氏に白羽の矢が立った。会見中の言葉の端々からは、リーグが置かれる現状への強い危機感がにじんだ。
女性活躍社会のけん引役という理念にも触れ、将来的には女性のリーダーに託したいという思いがある。「しっかりバトンを渡せるように」。任期の2年で、兼任のメリットを具体的にどう生かすのか。手腕が問われる。
[時事通信社]
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