DNAデータ抹消命令、確定=原告も上告せず―名古屋
暴行罪に問われ無罪が確定した男性が、逮捕時に採取されたDNA型と指紋、顔写真のデータ抹消などを求めた訴訟で、原告側は13日、データ抹消を命じつつ賠償請求を認めなかった名古屋高裁判決について、最高裁への上告を見送ると表明した。国側も上告せず、判決は上告期日が過ぎた14日午前0時に確定した。
名古屋高裁は8月、「国民は、公権力からDNA型などのデータをみだりに取得されない自由だけでなく、保有、利用されない自由を有している」と指摘。男性のDNA型などのデータを保有できる具体的な理由について国側が立証しておらず、抹消が認められると結論付けた。一方、逮捕・起訴で精神的苦痛を受けたとする男性側の賠償請求は認めなかった。
警察庁の露木康浩長官は12日の定例会見で、「争う理由がないと判断した」と述べ、上告断念を表明していた。
[時事通信社]
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