JR貨物に立ち入り検査=データ不正、全列車一時見合わせ―国交省
JR貨物が貨車などの車輪交換作業でデータ差し替えなどの不正行為をしていた問題で、国土交通省は11日、鉄道事業法に基づき同社の輪西(北海道室蘭市)、川崎(川崎市)、広島(広島市)各車両所に立ち入り検査し、特別保安監査を始めた。全車両の緊急点検を指示しており、監査結果も踏まえて、行政処分の可否を検討する。
同社の犬飼新社長は同日の定例記者会見で、不正があった車両数が増える可能性があるとして、全列車の運行を一時的に見合わせていると明らかにした。同社はその後、安全確認が取れたとして、順次運行を再開した。
同社によると、車軸に車輪をはめ込む際、最大で1割程度上限を超える圧力をかけていた。車軸の強度が弱まる可能性があるが、データを差し替えて、検査記録表を作成していたケースもあった。同社保有の機関車と貨車計約8500両のうち、564両で不正が確認され、運用停止を決めた。
[時事通信社]
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