「裏金」対抗馬擁立へ野党共闘=衆院選巡り立民代表選4候補
23日投開票の立憲民主党代表選に立候補した野田佳彦元首相(67)、枝野幸男前代表(60)、泉健太代表(50)、吉田晴美衆院議員(52)は8日、NHKの討論番組にそろって出演し、自民党派閥の裏金事件を巡る責任を問うため、他の野党と連携して次期衆院選で関係議員への対抗馬擁立を進める考えを示した。
野田氏は裏金事件の関係議員に関し「党内処分が甘かった。国民がペナルティーを与えるには候補者がいなければできない」と指摘。「他の野党とも協力して全力で(対抗馬を)立てなければ(ならない)。最低限その責任を果たす」と語った。
枝野氏は「裏金議員を倒すのは最大の課題だ。(他の野党の)皆さんにも理解してもらえると思う」と同調。泉氏も「裏金議員のところのすみ分けはぜひ提案したい」と強調した。吉田氏は「(関係議員には)次の総選挙でしっかりみそぎをしてほしい」と述べた。
事件の関係議員の地元以外での野党共闘を巡っては、4候補が国民民主党との協力強化で足並みをそろえた。日本維新の会との選挙協力に関しては、野田氏が「政権を取る執念で一致点を探したい」と意欲を示したのに対し、枝野氏は「地域の事情に合わせるべきだ」と述べるにとどめた。
泉氏は「維新とは選挙が終わってからの話でしかない」と否定的な考えを示した。吉田氏は共産党やれいわ新選組にも触れながら、「(候補者)一本化に向けて全力を尽くすべきだ」と語った。
これに先立ち、4氏はフジテレビの番組に出演し、自民党総裁選の論戦で出ている解雇規制緩和論を批判。野田氏は「解雇規制と労働市場の流動化に相関性はない」と主張し、枝野氏は「(緩和は)30年遅れだ」と切り捨てた。泉氏は「雇用の安定で得られるものは大きい」と話し、吉田氏は「中間層の不安をあおる」と疑問を呈した。
[時事通信社]
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