進化続ける鈴木=37歳、今大会メダル4個―競泳〔パラリンピック〕
パリ・パラリンピックの競泳男子で6日、鈴木孝幸(ゴールドウイン)が自身の今大会最終種目の50メートル自由形(運動機能障害S4)で2位に入った。これで今大会は金1、銀2、銅1のメダル4個を獲得。フォーム改善に積極的に取り組み、長年の経験を生かしてレースプランを工夫。37歳になった今も進化を続けている。
始まりは競技初日の50メートル平泳ぎ。先天性の四肢欠損により肘から先がない腕の動かし方を修正し、自己記録を16年ぶりに更新して今大会の日本勢の金メダル1号に。スタミナ勝負の200メートル自由形では、予選で意図的に抑えて泳ぎ、決勝は狙い通りのレーンを確保。3位に食い込んだ。本人も驚きの結果で「印象に残ったレース」と振り返った。
17歳で出た2004年アテネ大会からパラリンピックには6大会連続で出場し、獲得メダルは通算14個となった。「水泳を通じて論理的な考え方ができるように成長した」。年齢を重ねるにつれ、疲労が抜けにくくなっているというが、睡眠時間が確保しづらい大会期間中もトレーナーの力を借りるなどして回復に努め、計5種目を乗り切った。
今大会限りでの現役引退を否定した一方、今後の方向性は未定。11月には健常者と障害者が出場できる水泳大会を企画している。「みんなで競い合うというのがコンセプト」。パラ競泳を盛り上げる活動は続けていくつもりだ。 (時事)
[時事通信社]
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