東京株、1638円安=米景気懸念くすぶる―円上昇、一時144円台後半
4日の東京株式市場で、日経平均株価が大幅に続落した。下げ幅は一時前日比1800円を超えた。米景気悪化への懸念と円高進行を背景に、幅広い銘柄が売られた。終値は1638円70銭安の3万7047円61銭。東京外国為替市場の円相場は一時1ドル=144円76銭に上昇した。午後5時現在は144円99銭~145円00銭と94銭の円高・ドル安。
日経平均の下げ幅は歴史的な値下がりを記録した8月初旬に次ぐ今年3番目の大きさとなった。8月15日以来3週間ぶりに3万7000円を割り込む場面もあった。
3日の米国市場でハイテク業種の株価の下落率が大きくなり、東京市場でも半導体製造装置など株価指数に影響しやすい銘柄の売りが目立った。米製造業の景況感を示す指標が市場の予想より弱く、投資家心理が悪化した。
円高も収益圧迫につながるため、半導体以外の業種にも売りが波及した。東証の業種別株価指数は全33業種で下落し、プライム市場銘柄の9割が値下がりし、ほぼ全面安となった。市場関係者からは「8月初旬に株価が急落した後の回復が順調過ぎたため、調整の幅も大きめになった」(大手証券)との指摘があった。
東京外為市場でも米景気の先行き懸念が台頭。市場では米連邦準備制度理事会(FRB)が今月中に大幅利下げに踏み切るとの見方が広がり、日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りが進んだ。
[時事通信社]
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