エアコン販売、猛暑で大幅増=節電・省エネ人気、寒冷地普及も後押し
記録的な猛暑で、エアコンの販売が大幅に増えている。日本電機工業会によると、7月の出荷台数は前年同期比18%増の130万6000台と4カ月連続で前年を上回った。高騰する電気代の節約のため省エネ型への買い替え需要のほか、寒冷地での普及も押し上げた。厳しい残暑が予想されており、販売好調が続きそうだ。
気象庁によると、今年は4月の平均気温が北海道から東海地方などで過去最高を記録し、春先からエアコン販売は伸びた。7月は平年を2.16度上回って観測史上最高となり、強力な「追い風」となった。
メーカー各社によると、人気は節電・省エネタイプだ。ダイキン工業では自動で節電運転する機能を搭載した「うるさらX」、富士通ゼネラルでは国の新省エネ基準を満たした「ノクリア Wシリーズ」の売れ行きが好調という。自治体による省エネ家電購入への補助金も後押しした。
エアコンは家庭の電力消費量の約30%を占めるとされ、「消費者の電気代節約への意識は強い」(ダイキン広報)という。猛暑で使用時間が延びており、節電・省エネ性能の重要性が一段と増している。
熱中症予防のため、これまでエアコンを設置していなかった寒冷地でも導入が広がっている。三菱電機は10月発売の「霧ヶ峰」の新製品で、室内にいる人の脈から快適さを推定して温度を自動調節する機能を加え、冷暖房両方で省エネ性能を高めた。厳しい寒さでも室外機が凍らずに暖房性能が発揮されるタイプも展開する。
[時事通信社]
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