2024-09-01 08:30スポーツ

「本当に俺か」驚きの金=木村、大歓声に感無量―競泳〔パラリンピック〕

男子50メートル自由形(視覚障害S11)決勝を終え、客席に手を振る木村敬一(左)=31日、パリ

 男子50メートル自由形(視覚障害S11)の木村は、金メダルを獲得したことを確認すると、「本当に俺か」と驚きを隠せなかった。結果を知って拳を突き上げ、プール内で飛びはねて喜びを爆発させた。「想像以上に速くて、高い順位がうれしかった」と笑顔で振り返った。
 予選では思うような動きができず、全体4位のタイム。丁寧な泳ぎを意識するあまりに出力が落ちていたと反省し、決勝はテンポを上げるよう修正した。「燃え尽きるような気持ち」で臨み、目標としていた25秒台でゴール。後半に強さを見せ、接戦を制した。
 目の病気で2歳の時に視力を失い、小学生で始めた水泳。4度目のパラリンピックとなった3年前の東京大会で、得意とする100メートルバタフライで悲願の金メダルを手にした。ただ、当時の大会は無観客。今回は大歓声が響き渡る会場に君が代が流れ、「東京大会の時には味わえなかった。欠けていた部分を埋め合わせできた」としみじみ語った。
 連覇を狙う本命レースの100メートルバタフライを6日に控えており、まだ気は抜けない。「きょうのことはリセットして、次も頑張る」と意気込んだ。(時事)
[時事通信社]

男子50メートル自由形(視覚障害S11)決勝でスタートする木村敬一=31日、パリ

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