2024-08-26 06:16経済

長距離歩道整備を支援=能登国定公園復旧で―環境省

能登半島国定公園にあり、地震の影響で崩れた景勝地「見附島」=1月29日、石川県珠洲市

 環境省は2025年度、能登半島地震からの復興に向け、石川県が検討している長距離の自然歩道「ロングトレイル」の整備を支援する方針を固めた。被害を受けた「能登半島国定公園」の復旧を進め、地域資源を生かした観光振興を図る。来年度予算概算要求に関連予算として9億円を盛り込む。
 石川県が5月に公表した復興プランでは、具体的な取り組みの一つとして、自然歩道の創設をはじめとする同公園の再整備が掲げられた。能登地域の特徴である里山の風景とともに、地震により生じた海岸隆起なども地域資源として保全し、利活用する狙いからだ。
 同省は11年に発生した東日本大震災後に、太平洋側の被災4県を結ぶ全長1025キロの「みちのく潮風トレイル」の整備を支援。ここで蓄積されたデータやノウハウを生かしながら、石川県に対し、財政支援や技術的なアドバイスを行う。
 トレイル文化は欧米などで広く浸透。交流人口の拡大につながることから、国内でも地域活性化の起爆剤として注目されている。
 同県の復興に向け、国の天然記念物であるトキの定着・放鳥を目指した取り組みへの支援も検討している。 
[時事通信社]

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